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魍魎拳

漫画の感想の置き場

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Within Temptation:蛇足


得体のしれない存在を孕んだ母親がその存在に恐怖しながらも深い愛情を注いで、周囲はその得体のしれない存在を恐れ母親を狂人扱いする、的な物語に今まで何度か触れたことがある気がして、記憶をたどってみたのですが


 


ホラー映画の『悪魔の赤ちゃん』って割とそんな話だったなぁって


 


とある平凡な夫婦、奥さんは出産間近で物語冒頭でついに臨月となって分娩室へ運び込まれるんだけど、そこで生まれてきた赤ちゃんは強靭な身体能力・鋭い爪と牙を持った醜い化け物だった、てな話です。


 


赤ちゃんは生まれた瞬間に分娩室にいた医者と看護婦を全員惨殺して逃走、街中を逃げまわり凶行を重ね、緊急出動した警察の警備網をも突破して、ついには夫婦の家にたどり着きます。


 


夫は赤ちゃんを恐れ猟銃でぶっ殺そうとしたりするんですけど失敗しさらに恐怖のどん底へ


 


一方妻は曲がりなりにも自分の子供が生まれた瞬間に寒空に放り出されて警察に追い回され山狩り状態になっていることに心を痛めて、赤ちゃんを守ろうとします。この時のおくさん完全に目がイッててとてもクレイジーで、夫もそんな妻を見て恐怖で頭がおかしくなったんだと妻を赤ちゃんから遠ざけます。


 


そして物語のクライマックスでは警察の大追跡の結果下水道に追い詰められた赤ちゃんと夫の対峙。今までにないか細い鳴き声を上げる赤ちゃんを見て、そこで初めて夫が気づくんですが、赤ちゃんは夫婦に危害を加えようと近づいたのではなく抱き上げてもらおうとしてたんですね。化け物とはいえ生まれた瞬間に両親から引き離され拒絶され、あげく街中から追いかけ回されて、考えてみれば不憫な生き物であって、化け物とはいえ夫婦と血のつながった実の子供であることを、夫が初めて気づく。


 


『悪魔の赤ちゃん』はそんな感じのB級映画です。ストーリーの面白さとかはどうでもよくて、子宮を通して胎児とつながっていた母親に、その得体の知れなさを通り越した母性っぽい何かを発揮させるって点では『WOMBS』と近いことをやっているなぁなんて思いましたよ。



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