今一番続きが気になる業界大注目の漫画、進撃する裸の化物達との戦いを描いた漫画と言えば…
『絶望の犯島~100人のブリーフ男vs1人の改造ギャル~』(櫻井稔文)ですよね。
漫画アクションで連載中のこの漫画、私は本当に気になってしょうがないのです。
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巨大闇組織・亜九東グループの構成員で、グループ会長亜九東正義(あくとう まさよし)の自宅警備を任されている男前チンピラ釜島孝造(以下コーゾー)
持ち前のイカす面で女をやってはだまし騙し騙し、やりたい放題していたコーゾー。調子こきすぎて会長の愛妻愛娘にまで手を出し、会長の逆鱗に触れてしまいます。
ヤ○ザの世界で生きてるわりに冒険しすぎだよね
会長から呼び出しをくらい追求された後、睡眠薬を嗅がされ深い眠りから醒めたコーゾーは自分の体の異変に気づきます。
コーゾーは会長が雇った闇医者・朴偏泰(ぼくへんたい)先生の施術によって改造ギャルになってしまったのでした。
会長の嫉妬の怒りはそれだけでは済まない。自ら買い上げた無人島「ギャル犯島」に100人の性犯罪者を放ち
そこにギャル姿のコーゾーを投げ捨てる。
そしてコーゾーを犯したものは島から釈放してやるというレイプサバイバルゲームを始めます。
親方ァー!空から女の子が!
その地獄絵図、まさに『絶望の犯島~100人のブリーフ男vs1人の改造ギャル~』。しゃあなしにカマ掘ってたおっさんもギャル登場にこの咆哮
私はサバイバルとかゼロサムゲームってあんまり好きじゃないんですが、この漫画が本誌で始まったときあまりのインパクトに度肝を抜かれました。
常人の数倍の性欲を持つ性犯罪者達が何年も刑務所にぶちこまれて爆発寸前になったところに降ってきたバツンバツンギャル、しかも犯れば釈放されるという希望と欲望の光なわけです。
あの手この手で迫ってくる性犯罪者達にぶちこまれ寸前ギリギリのところで逃げ、囲まれては逃げ、精神的にも肉体的にも追い込まれるコーゾー。会長はその姿をモニターで見て大爆笑しています。
この状況で限界感じない人がいるだろうか
えげつない展開にハラハラしながらも、コーゾーが犯されそうになる場面になると「ついにやられちまったか!?」、とソワソワわくわくしてしまって、会長と同じ目線でこの漫画を楽しんでしまってる自分に気づいたり、それでもやっぱり面白いから読んでしまう。この漫画の娯楽としての魅力、連載の引きにすっかり吸い込まれてしまってます。
そして前号、弱った人間の心理を巧みに操る新興宗教の元教祖(信者を食いまくって捕まった性犯罪者)に捕まったコーゾーが、とうとうそいつにズブッとやられてしまったところで次回に続く!となりました。
本当に入ってしまったのか、穴を間違えてるんじゃないか、ここでやられてしまってはこの先の話でどう盛り上がりを作るのか、などと悶々と次の話を待っていて、昨日発売の漫画アクションを読んでみればなんと今回は休載!どうなったんだコーゾー!早く続き読ませろ!!って感じで今に至ります。
月30~40くらい雑誌を読んでいて、正直前話の内容をちゃんと覚えたまま次の連載まで待つのが大変で、雑誌を開いてから「ああそうだ今この漫画盛り上がってんだよなぁ」なんて思い出すような漫画ライフの中で
これほど次の話が気になって毎日もやもやする漫画は珍しくて、むしろ何がそんなに面白いのかなぁなんて考えたりしてました。
で、この漫画がこんなにも面白い理由には次のようなものが挙げられるんじゃないかななんて思ったんす。
①「女の子になりたい願望」をぶち壊される
この場合の「女の子になりたい」とはトランスジェンダー的な話ではなく、現実逃避の一種です。
古谷実の『僕といっしょ』って漫画で「このボタン押したら人生やり直せるって言われたら、押す?」と聞かれた主人公はこう答えました。
男の現実逃避の最左翼、「可愛い女だったら、もっと人生楽だった」という甘え。容姿関連で嫌なことがあったり、女性関連で嫌なことがあったりするとそんな考えが頭によぎるときがあります。可愛いまでいかなくても、女に生まれてたら違う世界が見れてたんじゃないかみたいな、ひどく甘い考えです。
しかし『絶望の犯島』を読んでるとそんなこと考えずにまともに生きようって気が少し湧いてきます。
女の人に生まれたら美醜様々な野郎から色目で見られることになるんだなぁとか、醜男からエロい目で見られるとか本当に嫌だろうなとか、そんな経験がないだけマシか、なんて思えるようになります。
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ちょっと話はズレますが『悪の華』の作者押見修造先生がこんな漫画描いてます。
『僕は麻里のなか』はモテないフリーターが憧れの女子高生の肉体に入っちゃうっていう話です。
美人女子高生の晴れやかな人間関係や生活様式に主人公が馴染めるはずもなく、主人公は精神と肉体のずれに悩まされ続けています。この漫画もアクションで連載してるんですが、たしか今主人公は人生初の生理に苦しんでるところだったはず。
押見修造先生はダメな男の願望を良い感じに掬い上げては、残酷に叩き潰してきます。「漫画の世界ではお前らの夢見るようなシチュエーションがあるかもしれないけど、漫画の世界でさえお前らの夢は受け入れられないんだよ」みたいな、ストイックな人生観を感じます。
ちなみに押見修造先生は『ユウタイノヴァ』って作品でも魂が抜けて女の子の体に入っちゃうって話を描いてます。その辺の押見先生の変身願望は洋泉社ムック『まんが秘宝~男のための青春まんがクロニクル~』のインタビューで詳しく語ってらっしゃいます。押見先生エロい漫画めっちゃ詳しいです。
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まぁとにかく男に生まれたので、めんどくさいけどこれからも男として生きていくべきなのだ、なんて思います。
続いて『絶望の犯島』もうひとつのポイント
②性犯罪者達が凄く気持ち悪い
気持ち悪い人間をちゃんと気持ち悪く描いてくれる漫画って案外少ないと思うんす。モブキャラでさえデフォルトされて描きやすいように綺麗に整えられている漫画の世界、マジモンのド変態キモ男を見ることってなかなかないんす。
しかし『絶望の犯島』はそのへん容赦ないです。
凄く気持ち悪い!
匂いで幼女をかぎ分けるドロリコンの性犯罪者、今どき珍しい清々しいほどの変態描写、ぶっ飛んだ性癖を語りながら股間をボリボリするなんて謝る気あんのか
ちなみに『絶望の犯島』単行本1巻、珠玉の見開きシーンがこちら
コーゾーには本当に掛ける言葉が見つからない
可愛い女の子がキャッキャウフフしてる漫画を見て癒されるとか、イケメン高校生がスポーツに打ち込んでる姿に青春を感じたりも好きなんですが、たまにはきったねぇものも見たくなるんですよね。ビジネスビルも好きだし廃墟も糞便所にも趣を感じるんす。汚い面のド変態性犯罪者だってたまには見たいじゃないですか。
それがなんと100人もいるんです。性犯罪者のお徳用バラエティパックですね。お得です。本当に気持ち悪いキャラが続々出てきます。
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私が思う『絶望の犯島』の良いところはそんな感じです。漫画アクションは隔週刊行で、週刊よりも連載の空きがあり月刊よりも早く読める、丁度良く楽しめる雑誌で、そこにこの変な漫画が掲載されているのはすごく私的に嬉しいことです。
次の漫画アクションが楽しみです。果たしてコーゾーは本当にぶちこまれてしまったのか?そもそもコーゾーって処女なのか?性感帯とかついてんのか?など気になるポイントがたくさんあります。はやく読みたい。
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