最近施川ユウキ先生の漫画にはまっています。たいした事件もない日常の中から錬金術式にエグ味を生み出す、ピリッと辛いブラックユーモアが癖になります。
『がんばれ!!酢めし疑獄』は表紙から凄い。



『サナギさん』
天然少女サナギさんと親友の毒舌少女フユちゃん、その周りの人間の日常


『サナギさん』は今Web漫画サイト「
チャンピオンタップ」でアンコール連載始をしていて無料で読めます。
黒々強いシュールギャグのオンパレード
なかにはグロに近い生々しいブラックジョークも見られますが、ゲラゲラ笑いながら読み切ってしまいます
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グロいものをギャグとして笑い飛ばすと不謹慎ととられることもありますが、グロいものをグロく辛いものとして真っ向から受け止められるほど私の心臓は強くなく、勢いをいなしてあらぬ方向にぶん投げるのが精一杯というか
たぶんブラックジョークが苦手な人にもそんな対グロ特殊防御力は備わってないはずで、日常生活でとてつもなくグロい映像に直面したときにクリティカルヒットを食らって大ダメージを受けるぐらいなら、不謹慎でも笑いに変えて受け流してしまいたいとか思うんすね。敵と戦うには、まず受け身を極めるべきなのだと。
たとえばウサギって自分の肛門から直接糞を食べて、吸収しきれなかった栄養素を再摂取する習性があるんですが、その事実を知ったときに笑えるかドン引きするかでウサギへの心証は180度違ってくるでしょう。私は糞を食べるウサギの映像面白くて好きです。こんなことでウサギを嫌いになるのはちょっともったいない感じもします。
またホルモン異常で8本の足を生やして生まれてきた赤ん坊を見てグロいと思うだけか、「漫画の中のすごい速さで走ってる人みたいだ…」と笑えるか。人としては最低だしもっと真面目に悩むべき生命の神秘なんだけど、どちらも接し方としてはポジティブだし、必要以上に心の傷を負うよりちょっと人でなしになる方がマシかななんて思います。
本来面白くもなんともないものをこねくりまわして付加価値をつけるブラックジョークには、錬金術的な力を感じます。不条理な事柄を真面目に考えるのが面倒な私にとってブラックユーモアはなくてはならない存在であるともいえます。
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ただやはりブラックというだけあって、あまりブラックユーモアに走りすぎるとただの不謹慎で不真面目な糞人間になってしまうだけで、情操的によろしくない感じになってしまいます。
しかし、施川ユウキ先生の魅力はそんなブラックジョークのエグさだけではなく、時々やったら良い話を挟んでくる両極端な二面性なんす。
『オンノジ』
世界から突然人がいなくなってたった一人になった少女と謎の生物オンノジの終末系日常漫画


オンノジは見た目がピンクのフラミンゴ、中身は物知り男子中学生という、謎の生物
『もずくウォーキング』
日常を哲学する犬もずくの悩み

「ダモクレスの剣」の話をする野良ダルメシアンと飼い犬もずく
なにもない日常生活の退屈しのぎにありもしないえげつなさを魔術的に錬金しながらも、一方で日常を礼賛する、ツンとデレの掛け合いがグッとくるのです。
性根のひん曲がった人間がなにか感情をひねり出す時って、性格のきれいな人に比べるといろんなフィルターがかかっていると思うんすね。
世間一般の倫理道徳に懐疑的だったり、うわべだけの生半可なきれいごとは頭の中でストッパーがかかって絶対に言わない言いたくないはずなんす。また感動的な言葉を簡単に使っちゃうと安っぽくなってしまって、同じく性根のひん曲がった読者の心に響かないってことをなんとなくわかってるんじゃないかと思うんすね。
なのでそんな性格の悪そうな人が感動的な話を作ってしまうっていうのは、本当に綺麗な感情があらゆるフィルターを乗り越えて滲み出てしまった結果であるように思えて、岩清水的に私の心にじわじわ染み渡るんす。
黒々しいブラックジョークに下衆い笑みを浮かべ荒廃していた心に、突然とても優しい良い話が流れてきて「めっちゃ良い話じゃねえかちくしょう!!」とちょっと泣いてしまう、清濁織り混ぜ加減にやられてしまうことがよくあります。
古谷実や西原理恵子はその最たる例ですね。特に西原理恵子の二面性の使い分けはズルい。
『できるかな』で税務署との仁義なき戦いを繰り広げたかと思えば

『毎日かあさん』ではこんなにきれいな話をしたりする

遠藤浩輝や押切蓮介の短編も良い話が多いですね。
これは別に、性格のきれいな人間よりひねくれた人間の方が良い話ができるとかそういうわけではなく、頭のなかに良い感じの感傷が生まれてから言葉にしてアウトプットするまでの経緯に関して、私はひねくれた人間のそれの方が共感しやすいというはなしで
ひねくれてネガティブなことしか言えない自分に比べて、彼らのオルタナティブはなんと鮮やかなものかと感心するんすね。
『サナギさん』

世界をバカにしてるだけじゃいかんなぁなんて思えてきます
あまり不謹慎な笑いに走りすぎると人間性が損なわれていって本当にただの嫌な人間に成り下がってしまう気がして、ブラックジョークも過剰摂取しないようにきをつけなきゃいかんなぁ、とも感じています。
純粋な心で泣ける映画を観たり、目も当てられない笑う余地の一切ないグロ画像を検索しては強烈な精神ダメージを受けたりしながらも、その間間にブラックジョークが挟まっていれば心の起伏が緩やかになってだらっとした気持ちで生活できるように思います。

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